桐蔭横浜大学のパンフレット(2014年度版)を読む。
パンフレットに大学の沿革が全く掲載されていない。ホームページで調べたところ、1964年に横浜の郊外に設立された桐蔭学園高校を出発点に、中学校、小学校、幼稚園と拡張されていき、併設の工業高等専門学校を母体にして、1988年に工学部が開設されている。その後、1993年に法学部が開設され、2005年に工学部を改組した医用工学部、2008年にスポーツ健康政策学部が開設されている。現在では法曹・公務員コース、警察官・消防官コース、企業ビジネスコースにオプション設定のスポーツ法学コースと教職課程を加えた5つの専攻からなる法学部と、生命医工学科と臨床工学科からなる医用工学部、スポーツ教育学科、スポーツテクノロジー学科、スポーツ健康政策学科の3学科からなるスポーツ健康政策学部の3学部で構成されている。受験生を集めやすい医療系の資格、公務員試験、小学校教諭、中高体育教諭の学科を集めた大学となっている。教員免許以外は「どこま〜でも♪」のCMでおなじみの「日本スクールオブビジネス」や「大原専門学校」とほぼコース設定である。埼玉県加須市にある「平成国際大学」と、都心からの位置や学部構成、法人の体質まで瓜二つである。
就職に結びつきやすい資格取得や国家試験合格のためのカリキュラム、6つの強化指定運動部、何度も行われるAO入試、困った時の小学校教員養成課程など、典型的な郊外型の大学となっている。
交通不便な場所にも関わらず、法学部を除いて定員を超えており、受験生のニーズを先読みして専門学校なみに学部学科を変容させていく商法は一定の評価を得ている。