爆笑問題『偽装狂時代』(幻冬舎 2006)を読む。2004年の春から2006年の春まで雑誌『サイゾー』に連載された時事ネタ漫才である。いかりや長介氏の逝去や年金未納問題、北朝鮮拉致事件など懐かしく読むことができた。
あとがきの太田光氏のコメントが印象的であった。
私はこの時代に、自分がこの世界で生きることに対してこれまで以上の違和感をハッキリと抱いた。この世界の価値観と、自分の価値観が違うということを感じた。そして自分が少数派であるということを知った。
それは嫌な思いであったのと同時に、今まで眠っていた自分が目覚めたような、今までわからなかった自分の形がわかったような、そして自分の敵が誰なのかようやく知ったような、そんな感覚だった。だからこの時代のことは恐らくこの先忘れないだろうと思う。