京都文教大学のパンフレットを読む。
全く聞いたことのない大学であったのだが、1996年に短大を改組して生まれた新しい大学である。大学の設立においては心理学者の河合隼雄氏や民俗学者の梅棹忠夫氏、文化人類学者の川喜田二郎氏などが関わったとのこと。臨床心理学部の臨床心理学科と人間学部の文化人類学科、現代社会学科の3学科で構成される。
しかし、どの学科も、専門科目も語学科目も全く体系化されておらず、ただ選択科目が並んでいるだけで、短大の2年間が薄く引き延ばされたような教育内容である。せいぜい、臨床心理学科の中に、ユング心理学コースが設置されているくらいが目に付く程度。
京都市内から少し離れた宇治市にあり、駅からスクールバスというあまり魅力のないキャンパスもマイナス材料。浄土教と関係があるようで、「KBUアイデンティティ科目」の中に「法然に学ぶ人間学」という授業があるが、何か学内ではタブーになっているのだろうか、浄土教については全くふれられていない。
推薦入試では、ニッチ狙いであろうか、軟式野球と女子サッカーを強化スポーツ種目に指定して受験生を集めている。しかし、パンフレットの写真を見る限り、きちんと活動しているようには見えない。
勉強をしたくない地元の高校生にはAO入試で簡単に入れるようなので、時間つぶしにはちょうどよいのであろう。