芥川龍之介短編集『河童・或阿呆の一生』(新潮文庫 1968)を読む。
芥川の自殺以後発表された『或阿呆の一生』『歯車』を含む、著者の最晩年の作品が集められている。どの作品も自殺や狂気などがモチーフとなっている暗い作品ばかりであった。正直読んでいて面白いとは感じなかった。しかし、ちょうど私と同じ年齢の時の作品であり、その意味では心の底に溜まっていくような感慨があった。
『河童』は、昭和2年(1927)「改造」に発表され、河童の国を見たと信じる精神病患者の妄想に託し、社会を辛辣に戯画した短編小説である。(近現代文学事典)
『河童・或阿呆の一生』
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