大道珠貴『しょっぱいドライブ』(文藝春秋 2003)を読む。
数年前に芥川賞を受賞した作品で、30代女性を主人公とした短編集である。各編とも、老人とデートしたり、男友達と寝ても、これまで積み上げてきた人生のレールが崩されるなんてことはなく、淡々と気だるい生活が続いていくリアルな日常が描かれる。
女性同士の親密かつ疎遠な友情も取り上げられ、大人の女性が読む日常生活を題材にした漫画を読んでいるような気分になる。当然のことながら、男性が読んでも恐らくはその面白さを理解できないであろう。
『しょっぱいドライブ』
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