月別アーカイブ: 2005年3月

『合格だけを考えろ:試験必勝100の心得』

 成川豊彦『合格だけを考えろ:試験必勝100の心得』(ダイヤモンド社 1995)を読む。
 成川氏は司法試験予備校で有名な早稲田セミナーの創設者である。その著者が主に何年も司法浪人を続ける受験生を想定して、合格の秘訣を説く。著者は司法試験だろうと、公認会計士の試験だろうと、難関大学受験だろうと、そもそも受験なんてものは「情報整理能力試験」でしかないと断じる。そして、要するに、出題の可能性の高い範囲をいかに効率良く整理し、理解して暗記するか。そして、それをどれだけ正確に答案用紙に再現できるかを競う、いわば情報整理の技術コンテストなのであると述べる。
 また、著者は難関試験の競争率について、実質競争率は50%であると述べる。つまり、競争率何十倍と言っても、その半分は試験の概要すら知らないビギナーであり、さらに、残りの半分の大半は何度も落ちつづけているベテランであり、結局、実質の合否の差は、今年受かるか、来年受かるかの50%なのである。だからこそ、試験を受ける前に合格を確信し、慌てることなく直前まで基本の整理を怠るなと述べる。
 そして試験内容の理解の仕方については、覚えた内容をもう一度ビジュアル化したり、図式化したりして、知識が完全に理解できているかどうか確認すべきだと述べる。

人間大好きマルクス

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相も変わらず、人間大好きなマルクスである。
家で飼いはじめて2週間近く経ったが、随分大きくなったものである。ちょうど4〜5ヶ月の成長に当たっており、一日一日と大きくなっていくようである。
最近では机やプリンターの上に乗っては悪さを繰り返している。頭を叩いても、投げ飛ばしても最近は平然としていることが多くなった。
そんな悪さをしているとペットショップに返すぞと言うと、心なしかしょんぼりするのだが、数秒もするとまたいたずら猫に戻ってしまう。

『なぜ私は業者テストをやめさせたのか』

竹内克好『なぜ私は業者テストをやめさせたのか:とにかく親も問題だ。学校や偏差値まかせで子どもが幸せになるか。親の”下請けまかせ体質”をなくせば、かならず教育はよくなる。』(ごま書房 1993)を読む。
全国に先駆けて中学校現場から業者テストの廃止を打ち出した埼玉県の当時の教育長の著書である。教育を単純に家庭教育と学校教育の二元的なものに分類し、とくに家庭教育において道徳や体力をしっかり身に付けさせよと述べる。そのために、両親が長時間労働や遠距離通勤で子育てができないなら、職場を変わる気持ちを持てと威勢がよい。しかし中身の具体性はほとんどなく、保護者向けの講演会程度の内容に終わっている。

『学ぶ意欲の心理学』

市川伸一『学ぶ意欲の心理学』(PHP新書 2001)を読む。
心理学の観点から、学習の動機を学習内容の興味深さと学習の功利性に分けて分類し、自分自身にプライドや競争心、また報酬、知的好奇心など多様な動機を与えることが必要だと述べる。