仕事の関係でオーストラリアのシドニーに出かけた。初めて訪れた所であるが、お台場のような作られた観光地であまり新鮮味はなかった。まあ海外の旅行者が日本のお台場を訪れる際は、やはり同じような感想を持つのであろう。
日別アーカイブ: 2003年12月8日
カシヤノフ首相
本日の東京新聞に夕刊で、モスクワでの下院選挙の投票所でカシヤノフ首相が女性から卵をぶつけられる騒ぎを報じていた。
首相が投票箱に投票用紙を入れようとした時、「カシヤノフ、選挙は茶番よ!」と叫んだ女性が卵を投げつけ首相の肩に命中し、女性は取り押さえられたということだ。カシヤノフ首相はロシアの記者団に「これも民主主義の一部」と平静に答えたそうだ。前後の文脈は分からないが、ロシアの政治もかなり変わってきたようだ。まさに民衆の直接行動を包括してこそ民主主義である。イラク戦争反対の声を排外する「自由と民主主義」の政党が牛耳るどこかの国の首相だったら「民主主義を冒涜する行為である」と語気を荒げるであろう。日本における民主主義の成熟はまだまだ時間がかかりそうだ。
『転職術』
古田英明『転職術』(新潮OH!文庫 2002)を読む。
安易に転職を奨励するのではなく、自らの経験を踏まえて、転職時の年齢に応じたメリット・デメリットを説く。
『0歳児がことばを獲得するとき』
正高信男『0歳児がことばを獲得するとき』(中公新書 1993)を読む。
言語獲得以前の0歳児は母親の口調を真似たり、揺さぶりに反応したり、意味は分からないまでもメロディーとして母親のことばを聞いている点を行動学の視点から統計的に分析している。
『不登校の解法』
団士郎『不登校の解法:家族のシステムとは何か』(文春新書 2000)を読む。
不登校の生徒を抱えた家族を個々にカウンセラーの立場から分析を加えている。不登校は主に学校だけにその原因を求めがちであるが、その生徒が家族の中でどのような立場におり、どのような役割を期待されているか、複雑に絡み合った家族同士の思惑を解きほぐしてみることでうまく解決するケースがある。しかし著者は問題には必ず原因があるとの命題のもと、原因を突き詰めていくことは拒否する。原因を突き詰めていくことが必ずしもよい解決法を導かないことを知っているからだ。