団士郎『不登校の解法:家族のシステムとは何か』(文春新書 2000)を読む。
不登校の生徒を抱えた家族を個々にカウンセラーの立場から分析を加えている。不登校は主に学校だけにその原因を求めがちであるが、その生徒が家族の中でどのような立場におり、どのような役割を期待されているか、複雑に絡み合った家族同士の思惑を解きほぐしてみることでうまく解決するケースがある。しかし著者は問題には必ず原因があるとの命題のもと、原因を突き詰めていくことは拒否する。原因を突き詰めていくことが必ずしもよい解決法を導かないことを知っているからだ。
『不登校の解法』
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