映画」カテゴリーアーカイブ

『下妻物語』

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昨日、茨城の岩井へ映画『下妻物語』(2004 東宝)を観に行った。
冒頭は完全なギャグ漫画風なタッチであったが、後半は友情をテーマにした青春映画に変わっていった。ちょうど週刊少年ジャンプで連載されていた『キン肉マン』と似たような展開である。深田恭子の演技もうまくて見終わった後充実感のある映画であった。帰りにミーハー根性丸出しでJR下妻駅まで立ち寄ってみたら、案の定映画の宣伝スチールが貼ってあり、映画と全く同じ駅の佇まいに少し感動してしまった。

『ドーン・オブ・ザ・デッド』

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昨日ザックスナイダー監督『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004 米)を観に行った。
怖いホラー映画と思っていたのだが、いわゆる「ホラー映画」ではなく「ゾンビ映画」とでもいうべきカテゴリーに入るものであった。いかにもアメリカ人が好きそうな場面展開を交えながら、ゾンビの大群に囲まれたショッピングモール内では,未感染の登場人物のエゴがぶつかりあう人間ドラマが繰り広げられる。

『グッバイ、レーニン!』

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ヴォルフガング・ベッカー監督/脚本『グッバイ、レーニン!』(2003 独)を観に行った。
ベルリンの壁崩壊直前に意識を失った熱心な社会主義運動の指導者であった母と壁崩壊後西ドイツの華やかさに心を奪われつつある息子の二者を中心として物語は展開する。壁が崩壊してしばらく経ってから意識を回復した母を悲しませまいと、東ドイツが健全に成長前進していると思い込ませようとする息子アレックスは、いつしかレーニンの描いた真のそして幻の共産主義国家を巧みに演出していく。疲弊する競争社会、大量消費社会に辟易した西側の市民が雪崩を打って東側に逃げ込んでいくというアレックスが作った偽ニュースには笑った。また混乱する母の眼前を資本主義の象徴であるコカコーラの宣伝と、共産主義の象徴であるレーニン像の残骸が行き交う場面もついにやりとしてしまう。
しかし、共産主義を経験した大人と全く知らずに育ったヨーロッパの若者との間で着実に世代ギャップが生じつつある現実が思い出される。つい先日EU拡大に狂喜乱舞するポーランドやバルト三国の市民の姿をテレビで見たばっかりだが、EUはこうしたアイデンティティの喪失といった問題をトルコや中央アジア諸国の加盟の際にも抱えていかねばならない。

□ 映画『グッバイ、レーニン!』 日本版公式ホームページ □

『スクール・オブ・ロック』

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ジャック・ブラック主演『スクール・オブ・ロック』(2003 米)を観に行った。
のりとしてはウーピーゴールドバーグ主演の『天使にラブソングを』(米1992)とほとんど同じで、結末も大体読めてしまうのだが、心からロックを愛する偽教師と純粋な生徒の姿を単純に楽しむことが出来た。最初から最後までエンターテイメントなのだが、生徒一人一人に大切な役割を与え、自信と達成感を与えるという教育の原点をかいま見ることが出来た。

『パッション』

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メル・ギブソン監督『パッション』(2004 米)を大宮へ観に行った。
イバラの冠をかぶせられ、ゴルゴダの丘で十字架に架けられるイエス・キリストの最後の12時間を映画化したものだが、拷問シーンの連続に辟易した。映画の冒頭から結末までずっと血まみれのキリストの肉体が映し出されており、カトリック教徒ならば手を合わして祈りを画面に向かって祈りを捧げずにはいられないという内容である。場面場面の登場人物の表情や立ち位置など、現存している宗教画を忠実に再現した歴史映画なのだが、ユダヤ教に対する軽侮など多分に宗教的であり、この時期に作成されることを鑑みるに,政治的な映画と言わざるを得ない。