『解夏』

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本日岩井へ、磯村一路監督・脚本『解夏』(2003 東宝)を観に行った。
春日部から茨城県岩井市は車で行ってもかなり遠く、途中関宿の木間ケ瀬から利根川にかかる下総利根大橋を越えて岩井に入る辺りは寂れたところでまったく人気がなくなってしまう。しかしそうした所を通ることで、埼玉という「現実に生活する」世界から岩井という「虚構の物語」の世界に入り込む錯覚を覚える。岩井市民には申し訳ないが、岩井は電車も通っていない町であり、周辺の町からも離れており、私にとって現実とは繋がっていないない架空の世界である。ちょうど川端康成の『雪国』におけるトンネルのように、宮崎駿の『千と千尋の神隠し』における暗い建物のように、はたまた『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』における畳の下の遥か遠い宇宙へつながる時空の扉のように、現実と虚構の架け橋を越えて岩井に出掛けていくのである。

話の内容としては病気が進行していくほど恋愛感情も高まっていくという典型的な恋愛ストーリーであり、台詞も陳腐な者であったが、主演の大沢たかお、石田ゆり子の演技がすばらしく、最後まで見入ってしまった。俳優あっての映画であろう。また長崎の観光地もあちこち紹介されており、ぶらぶらと長崎の町をあてもなく散歩してみたくなった。

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