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『図説 アマゾン』

芝生瑞和・文、桃井和馬和・写真『図説 アマゾン:大森林の破壊』(河出書房新社 1992)を読む。
アマゾンというと、今でも自然豊かな熱帯雨林というイメージが強い。しかし、アマゾン地域は数十億年経た地球最古の岩石層である安定陸塊に位置し、ブラジル楯状地とギニア楯状地という岩石塊の間にある。地表は生物の宝庫でも数十メートル掘り下げれば不毛な岩石が眠るだけである。
しかし、安定陸塊ゆえに鉄鉱石や金、マンガン、錫、ダイヤモンドなどの鉱産資源が豊富に産出する。アマゾン東部にある世界最大のカラジャス鉱山では、鉄鉱石のほかボーキサイトも発見され、アルミニウム工場も下流に建設されている。また、アルミニウムの精錬には大量の電力が必要となるため、工場を稼働するための大型ダムが周辺にいくつも建設されている。日本にも大量に輸出されている鉱業のために、土壌が破壊され、河川に水銀が漏出し、生態系が破壊され、先住民族が追われ、そして地球環境全体に大きな影響を及ぼす結果に繋がっていく。
本書では、1992年4月にリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)」の精神やアマゾンで暮らすインディオ・カンパ族の生活様式に習い、再生可能な範囲でのほどほどの開発と日本を始めとする先進国の責務を訴える。

『地震と独身』

酒井順子『地震と独身』(新潮文庫 2014)を読む。
東日本大震災では家族の絆がクローズアップされたが、20代30代の独身がどのように震災を受け止め行動したのか、著者自身が東北地方を数年かけて回ったルポルタージュとなっている。いたずらに「独身者だから〜」といった単純なカテゴライズをすることなく、震災を機に自分を見つめ直し、そこから転職をする人、結婚に踏み切る人、離婚してしまう人など、様々な震災の受け止め方を丁寧に取材している。
私もそうだが、震災を自分の人生の中でどう位置付けるかは、人それぞれであり、その判断はその人の生き方そのものであり、尊重していきたい。

『アタシはバイクで旅に出る。』

国井律子『アタシはバイクで旅に出る。(2):お湯・酒・鉄馬三拍子紀行』(エイ文庫 2003)を読む。
ハーレーにまたがって北海道や四国、九州、伊豆、北陸に加えハワイを旅する、雑誌『クラブ・ハーレー』に連載されたコラムである。写真も多く、地元のハーレー乗りとの触れ合いや自然の美しさがリアルに伝わってきた。
日々の人間関係に疲れた頭に一服の清涼剤となった。

『天地明察』

冲方丁『天地明察』(角川文庫 2012)を読む。
感動作という触れ込みであったが、4代将軍家綱の時代に改暦を担当した渋川春海の生涯を描く。
保科正之や山崎闇斎、関孝和、徳川光圀、朱舜水、酒井忠清など歴史上の人物が、同じ17世紀後半の同時代の人物だったことに感動した。特に保科正之の主人公以上に、幕政に対するストレートな思いがよく伝わってきた。
しかし、教材研究の一環として読んだので、ストーリーの面白さがいまいち頭に入ってこなかった。

『まちがいだらけの自転車えらび』

エンゾ早川『まちがいだらけの自転車えらび:幸福な自転車乗りになるための正しいロードバイクの買いかた』(双葉文庫 2015)を読む。
3年前にも同単行本を読んだが、用語がよく分からず途中で投げ出してしまった。今回は、3年前には分からなかったクリンチャータイヤとチューブラータイヤの違いやシマノとカンパのブレーキレバーの形状の違いなど、一応話が分かるようになったので楽しく読むことが出来た。ツッコミどころ満載なのだが、そこも含めて面白い。