読書」カテゴリーアーカイブ

『エネルギー危機からの脱出』

枝廣淳子『エネルギー危機からの脱出:最新データと成功事例で語る”幸せ最大、エネルギー最少”社会への戦略』(ソフトバンククリエイティブ 2008)を読む。
この手の環境に関する知識に関する本は得てしてつまらないのだが、この本は圧倒的な情報量とやさしい語り口で一気に読むことができた。著者は環境ジャーナリストとして有名な方で、しっかりと地に足のついた事例が紹介されていたのも読むモチベーションにつながった。
本題から外れるが、以下が参考になった。

ちなみに、幾何級数的な成長によって当初の量の倍になるまでの期間を「倍増期間」といいます。成長率がわかれば、倍増期間は簡単に計算できます。72を成長率のパーセントで割った数字が、倍増期間にほぼ等しくなるのです。年率3%の成長なら、72÷3=24年となります。

飯能サイクリング

真ん中の子と下の子を連れて飯能までサイクリングに出かけた。
宿泊するには近いところだったが、夜から雨が降るとの天気予報だったので、夕方までに確実に着くところを選んだ。案の定、夜から本格的に降り出した。行きは川越を散策し、帰りはムーミンの世界を再現した公園に立ち寄った。
仕事のことを考え続け、ストレスがより深くなった気もするが、晴れた中での運動は気持ちよかった。

川越にて

飯能駅近くの奥むさし旅館

入間川を背に

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園にて

飯能はホッケーが盛ん。

飯能市内をグルグル回ってみて、暮らしやすい街だと思った。池袋まで急行で50分という近さにありながら、山や川、大きな公園や大学、テーマパークまであり、愛着を感じやすい。

『いま、アジアの子どもたちは…』

吉田ルイ子『いま、アジアの子どもたちは…:戦争・貧困・環境』(ポプラ社 1993)をパラパラと読む。
ベトナムやカンボジア、タイの3カ国で物乞いやスラム街生活、難民キャンプ暮らしを強いられている子どもたちを取り上げている。つい30年ほど前まで東南アジアは貧困に喘いでいたという状況が少し理解できた。

『火山灰は語る』

町田洋『火山灰は語る:火山と平野の自然史』(蒼樹書房 1977)をパラパラと読む。
タイトルにある通り、著者は火山灰研究の第一人者で、日本列島が形成された第四期(約260万年前から現代まで)学会の研究会の会長を務めている。火山灰の分布する地域や、層の暑さなどから、噴火した火山を特定し、どれほどの規模の噴火であったのか推測を加えている。

学術書に近い内容で、ほとんど頭に入ってこなかったが、第四期の火山灰は人間が生活する地球表面上を覆っているものであり、人間の生活に直に結びつくものである。著者は最後に次のように述べる。

現代の都会の生活は、ともすれば足もとに“土”があることを忘れさせる。しかしひとにぎりの火山灰土には、その由来や年代に応じた個性があることに思いをいたすならば、それは災害を軽減し、火山灰土の合理的な利用を発展させ、さらに地球の未来を洞察する上のみなもととなるにちがいない。

『トライアル』

真保裕一『トライアル』(文春文庫 2001)を読む。
1998年に刊行された本の文庫化である。競輪をテーマにした「逆風」と競艇をテーマにした「午後の引き波」、オートレースをテーマにした「最終確定」、競馬をテーマにした「流れ星の夜」の4作品が収録されている。会場入りしたら外部との連絡禁止ルールや中央競馬と公営ギャンブルの舞台裏が丁寧に描かれており、ドラマよりも舞台設定の方に関心が向いた。