投稿者「heavysnow」のアーカイブ

「植物? ナスカに新たな地上絵」

本日の東京新聞夕刊にナスカの地上絵が取り上げられていた。
ちょうど今日、どこかのクラスでバタバタとナスカの地上絵を扱ったばかりだったので、グッドタイミングということで取り上げてみたい。

記事によると、この地上絵は紀元前200年から西暦450年前の間に発展したナスカ文化時代のものだという研究が紹介されている。この地上絵が何を意味するかはおいといて、皆さんに強調したいのは、なぜ2000年前の地上絵が地表に残されているのかという疑問である。授業中にも紹介したが、このナスカの地上絵がある南米ペルーの沿岸を、世界一の寒流であるペルー海流(フンボルト海流)が流れる。南極大陸付近でキンキンに冷やされた海流なので、海に接する空気は高気圧となり、下降気流が発生するため、降水をもたらす雲ができない。そのため、ナスカの降雨量は、年間10mm未満に過ぎない。

気候との関連から、、、、、、、、

『呪いの指紋』

江戸川乱歩『呪いの指紋』(ポプラ社 1970)を読む。
1937年9月〜38年10月にかけて連載された『悪魔の紋章』という大人向けの小説を子ども向けに書き直したものである。カーブに差し掛かったところで汽車から飛び降りたり、電話室が登場したり、昭和初期の雑然とした雰囲気が感じられる。

「親タリバン路線 トルクメニスタン鮮明」

本日の東京新聞夕刊に、馴染みの薄いトルクメニスタンについての記事が掲載されていた。
カスピ海に面した国で、面積は48万8,000平方キロメートル(日本の1.3倍)もあるが、人口は610万人と少ない。天然ガスや原油に恵まれ、76億ドルの輸出額(76億ドル)の大半を占める。

資源のある国は独裁政権が蔓延りやすく、トルクメニスタンも例外に漏れない。ソ連崩壊前の1990年から17年にわたって、ニヤゾフ元大統領が個人崇拝的な独裁的国家を作っていった。ニヤゾフ元大統領の権威を引き継いだのが、グルバングルィ・ベルドイムハメドフ前大統領であり、2022年に息子のセルダル・ベルドイムハメドフ大統領が政権の中枢に就いている。

誰か、プレゼンで面白く料理して取り上げてみませんか。

「堀江さん 太平洋横断成功」

本日の東京新聞夕刊に、海洋冒険家の堀江謙一さんが米サンフランシスコから和歌山・日ノ御埼沖の紀伊水道までヨットでの横断に成功したとの記事が掲載されていた。

ちょうど地理Bの授業で大気大循環を扱ったところだったので、興味深く記事を読んだ。ヨットの推進力はセールで受ける風であるため、東風が吹かないことにはヨットは勢いに乗らない。航路をみると北緯19度に位置するハワイ沖を通過している。地球の地軸が23.3度傾いているので、6月下旬の夏至の日に北緯23.3度の北回帰線上の真上を太陽が通過する。堀江さんが航海した4〜5月は、北緯10〜20度付近が熱帯収束帯となり、貿易風とも呼ばれる偏東風が吹く。また、地軸の傾きで北赤道海流の流れが強くなる時期でもある。

堀江さん地軸の傾きが分かっており、貿易風と北赤道海流に乗る4〜6月に冒険の時期を設定したのであろう。また、今年はラニーニャ現象が発生しており、例年よりも貿易風が強くなっていることも成功の要因に数えられる。

『マネーはこう動く』

藤巻健史『マネーはこう動く:知識ゼロでわかる実践・経済学』(光文社 2007)を読む。
日銀の量的緩和や為替政策、インフレ、円安など、とっつきにくい話題を噛んで含めるように、丁寧に説明している。わかりやすい大学の実況中継シリーズを読んでいるようだった。2007年に刊行された本で、リーマンショック以前の内容だが、日米の金利差による円安とインフレを前提とした日本のあるべき金融政策など、2022年に刊行された本かと思うほどだった。著者の視点の鋭さを感じた。