投稿者「heavysnow」のアーカイブ

『労基法のことが面白いほどわかる本』

新井洋『労基法のことが面白いほどわかる本』(中経出版 2000)を読む。
第1章「労基法は職場の法律の中心である」として、労基法が憲法22条の「職業選択の自由」25条の「生存権」の具現化であり、労働者の生活と権利を守るものだとまずうたっている。しかし人間らしい労働条件の最低ラインを定めた労基法の基準に、日本でどれほどの職場がクリアーしているのだろうか。いかに労働者個人の権利が法的に保障されたとはいえ、そうした労基法を実際の職場に実体化させていくには、労組運動の活性化抜きにしては絵に描いた餅にすぎない。

『新公文式算数の秘密:幼児・小学生でも方程式が解ける』

公文公『新公文式算数の秘密:幼児・小学生でも方程式が解ける』(くもん出版 1993)を読む。
現在では数字の練習から電磁気学や曲面上の幾何などの大学数学まで一貫して体系化された公文式であるが、最近,陰山氏の100マス計算法とともに今再び注目を浴びている。
この本では表題通り、小学校入学前ですでに高校数学を終わらせてしまう幼児や小学生をたくさん紹介している。半分は宣伝なので、眉に唾つけて読む必要があるが、数学の理解に年齢など関係なく、また計算数学で能力のあるものは読書量も豊富で何事にも興味関心を持つ傾向が強いという指摘は興味深い。確かに公文式は誰でも満点取れる教材から始め自信をつけさせ、自学自習を基本とした勉強スタイルを植え付けさせ、進度グラフなどによって常に達成感を与える仕組みになっている。学校教育における学年ごとに区切られ、「教える−教えられる」関係が固定化し、達成感を感じにくい画一化された一斉授業スタイルの欠陥を見事に補っている。

かくいう私も、小学校から中学にかけて公文式に通っていた。数学は記憶の限りでは確かKの100番くらいまで行ったのではなかろうか。部活が忙しく、また、logの計算辺りでやる気をなくしてしまい途中で止めてしまったのが残念である。そして国語は半年間くらいで現代文の分野は全て終えることが出来た。
現在数学1Aの問題集を10数年ぶりに復習しているが、大体全部で30時間くらいでおおまかな所は押さえられそうである。余弦定理と正弦定理の公式の理解に少し戸惑ったが、あとは問題文から計算式さえ組み立てることが出来れば造作ない。しかし高校時代はほとんどやる気がなかった数学であるが、この歳になって半ば趣味として数学を勉強するとなかなか楽しいものである。