投稿者「heavysnow」のアーカイブ

中日ドラゴンズ優勝

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一昨日の日本シリーズで中日ドラゴンズが53年ぶりに日本一に輝いた。
ドラゴンズの親会社である中日新聞系列の東京新聞を読むと、スポーツ欄は見開き2面いっぱいに8回を完璧に抑えた山井投手や岩瀬、荒木、ウッズの写真が溢れている。その中で日本シリーズの最高殊勲選手(MVP)を受賞した中村紀洋選手のインタビューが心に残った。彼は今年の1月にオリックスを解雇されてから、学生アルバイトを相手に練習を続けながら移籍先を探し、中日ドラゴンズに年収200万ぐらいの育成選手として入団した選手である。まさに底辺から再出発し、開幕からレギュラーとしてヒットを打って活躍しても、「なんとかしてユニホームを着たい」という春先の気持ちを持ち続け、見事優勝という栄冠を勝ち取った。優勝のお立ち台では「もう、最高です。うれしい。1月からいろんなことがありましたけど、本当にドラゴンズさん感謝しています。本当にありがとうございました」と感謝の謝辞を述べた。そして、彼は「一度、リストラされても、なんとかしようと必死にやれば、いつか結果が出る。自分が示して、そんな人に励みになればと思った」と語る。

私も2月から彼を応援していたが、このような良い結果で終わるとは想像も出来なかった。就職氷河期世代で同じ年齢のピークを過ぎた30代半ばのスポーツ選手が再チャレンジして活躍する姿というのは勇気を与える。21歳のダルビッシュの熱投が光ったシリーズであったが、中村ノリの来年以降の活躍を祈念したい。

埼玉県労働局の勧告

本日の東京新聞朝刊に、埼玉県労働局が県教育委員会に障害者雇用の適正実施を勧告したとの記事が載っていた。
記事によると、31日、県教育委員会の障害者雇用が、同教育委の採用計画通りに進んでいないとして、適正実施勧告を出したとのことである。障害者雇用促進法は、都道府県などの教育委員会に2%以上の障害者雇用を義務づけているおり、埼玉県教委は来年末までに2%以上にする計画を立てているが、6月1日現在雇用している障害者は361人で、雇用率は1.36%に過ぎない。採用計画の実施率も4%弱にとどまっている。
埼玉県教委自身が「心のバリアフリーと社会で自立できる自身と力をはぐくむノーマライゼーションの理念に基づく教育の推進」を重点目標に掲げている以上、教育現場や県立施設、教育事務所などにおける障害者雇用の拡大は最重要課題である。校長やら県教委の子息のコネ採用よりも優先してほしいことである。
詳細は下記のホームページを参照して下さい。

□ 埼玉県労働局の当該のホームページ□

『WTO:世界貿易のゆくえと日本の選択』

村上直久『WTO:世界貿易のゆくえと日本の選択』(平凡社新書 2001)を読む。
著者は、基本的に自由貿易体制を擁護しており、グローバル経済の進展が、世界の貧困を減らし、限りある農産物の効率的活用や雇用の安定、引いては環境保全や世界平和に寄与するものだとするWTOの公式見解に賛同する者である。「自由貿易はそれ自体では人々に福祉の増大をもたらすことはない。それはまた、多国籍企業を富ませ、地球環境を破壊するだけでもない。競争を促進し、所得格差を狭め、何百万人もの人々にチャンスを与える」と指摘した英エコノミスト誌の論文を参照しながら、著者は自由で円滑な貿易体制の恩恵を受け、経済成長することこそが貧困から脱出する道だと断じる。

しかし、著者はこうした自由貿易の枠組みに対して一番わがままなのが米国であると指摘する。一般にWTOは米国の自由競争市場主義を世界に敷延するための仕組みだと考えがちである。しかし、開発途上国には例外なき市場の開放を迫る一方で、米国やヨーロッパ、そして日本も国内の産業や農業を守るための保護主義に傾きがちであるのが内実のようだ。米国・EU・東アジアなどの先進国を中心とした排外的な貿易圏でブロック化するのではなく、世界の150カ国に開かれた公正で透明なルールで運営されるWTOの管轄の下で貿易交渉を行なうべきだと著者は論じる。

GT−R

先日より東京モーターショウが開幕した。日産の新しいスカイラインGT−R(この代からスカイラインの名前はないそうだ)が目を引いた。一台700万近くするこのスポーツカーは、ホンダがNSRから手を引いた現在では、日産だけでなく日本を代表するスポーツカーである。男のロマンが枯渇する前に、30代のうちに一度はスポーツカーを乗り回してみたいものである。

GT-R

『日本経済は復活する!:トップリーダーたちの解答』

嶌信彦・榊原英資著、TBS報道局経済部編『日本経済は復活する!:トップリーダーたちの解答』(アスキーコミュニケーションズ 2003)を読む。
私の家には衛星放送がないので分からないが、BS-iというチャンネルで現在も放映している「榊原・嶌のグローバルナビ」という日本の経済界を代表する面々との対談番組の単行本である。経済報道の第一人者である嶌氏と「ミスター円」とも称された元大蔵省国際金融局長の榊原氏が、日本の経営者やエコノミスト33人に日本経済の当時のデフレ不況の分析やその打開策を尋ねている。
榊原氏の「僕はよく皮肉で、『アメリカン・イニシアティブ』という言葉を『アメリカン・イニシアティブ・ウィズ・ジャパニーズ・マネー』だって言うんですよ」という発言に示されるように、「失われた10年」での米国の経済復活がいかに日本のマネーに支えられてきたのという現実が、少しずつであるが巨視的に捉えることができるようになった気がする。
プラザ合意以降、米国自らがドルをばらまき、意図的なドル安政策を敷き、財政赤字、貿易赤字を演出する一方で、日本は一部の輸出産業を守るために、極端な円高に振れないよう米国債や米国証券市場を通じてドルを買い続け、80年代の加工貿易型の輸出産業立国のポジションにせっせと戻ろうとした。そのため、公定歩合をぎりぎりまで下げたにも関わらずマネーサプライが落ちてしまいデフレを招いた。そのデフレに不良債権や少子化まで重なって、いくら公共投資や減税をしても梨のつぶての構造不況をもたらした。そして、せっかくの円高のメリットを生かした消費構造改革を遅らせてしまった。日本の流出した為替差益が米国の覇権を支えているといっても過言ではない状況が生まれてしまったのである。

その中で三井物産戦略研究所所長の寺島氏の発言が印象に残った。教科書的な社民的言説であるが、ずばり核心を突いている。

私たちの先輩の経済学は、貧困だとか不平等だとか、そういう社会的価値の問題に正面きって取り組んできたじゃないのかと。もう少し、そういう問題意識を取り戻そうよというのが私の問題意識。その前提にあるのが、アメリカ経済学批判−金融肥大型、マネーゲーム型のアメリカ経済学批判なんです。
(中略)(ヨーロッパがグローバル資本主義を受け入れながらも、雇用の安定、環境の保全、福祉の充実という分配の構成のバランスを取ろうと模索している中で、日本は10年間アメリカ型モデルを追求してきた事実を踏まえて)中間層を育てていく資本主義。そういう機軸を持っていなければ、われわれは何のために資本主義というシステムにこだわってきたのかということになる。その機軸とは分配の機軸です。分配の機軸をどういう思想を持って見直していくか、小泉内閣は真剣に考えなければいけない。下手をすると、アメリカ流の市場原理主義という安直な方向に流れる可能性はあります。

私の家では、10数年前のモノラルの20インチテレビが大活躍であるが、2011年には衛星放送や地上デジタルに触れてみたいものである。