豊田健次『それぞれの芥川賞 直木賞』(文春新書 2004)を読む。
著者は、長らく「週刊文春」「文學界」「オール讀物」などの編集長を担当し、多くの新人作家や売れっ子作家を手がけた敏腕の編集者である。その著者が、第70回(1973年)芥川賞を受賞した野呂邦暢氏と、第83回(1980年)直木賞を受賞した向田邦子さんの二人の担当者として、受賞までの二人三脚の歩みがまとめられている。
しかし、当時の手紙や書評をだだ連ねただけで、現役当時の思い出を振り返るといった社内報の穴埋めの連載のような中身であった。時間の無駄かと思ったが、読みやすい文章だったので、一気に読んでしまった。
この本にめげず、今冬、少し芥川賞作家、直木賞作家の作品に触れてみたいと思う。
『それぞれの芥川賞 直木賞』
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