「トルコ、紛争介入 火種まく」

昨日の東京新聞朝刊より。
ちょうど世界史の方で次回よりクリミア戦争に入るところである。南下政策で地中海を目指すロシアと、当時地中海の覇者であったオスマン帝国が黒海やで激突する戦争である。その後もロシアとオスマン帝国は幾度と戦争を繰り返していく。

アルメニア・アゼルバイジャンの紛争でも触れたが、激化の背景にはアルメニアを軍事的に支援するロシアと、アゼルバイジャンに傭兵を送り込むトルコの確執がある。

記事の中で、トルコのエルドアン大統領は、最盛期には欧州や北アフリカを覆ったオスマン帝国のような大国復活を目指す「オスマン主義」を掲げて、周辺の紛争に積極介入を続けている。全くいい迷惑である。世界史の教科書にはオスマン帝国が大国を保ち続けた所以として、ギリシア正教会などの異教徒にも寛容であったことが挙げられる。トルコもかつての栄光に浸るのは良いが、国内のクルド人問題一つとっても大国らしい鷹揚な社会環境の整備を期待したい。