本日の東京新聞朝刊に、米国とフィリピンの防衛協力の拡大が報じられていた。フィリピンには日本とは異なり米軍基地が置かれていない。しかし、今年に入ってからいよいよ中国の南シナ海への軍事進出に耐えかねて、米軍がフィリピン軍の軍事施設を利用する形で米比軍事合同演習が再開されている。
南シナ海は中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイの6カ国に挟まれた場所に位置し、大陸棚となっているため豊富な漁業資源が存在する。6カ国が領有権を主張しており、国境が定まっていない。また、その中心近くに莫大な天然ガスや原油が埋蔵されていることが調査で分かっている。
フィリピンは米国の植民地だったため、政治的には親米的な流れと反米的な流れの両面がある。中国も米国もフィリピンが御し易いと判断したのか、ASEANの一角であるフィリピンの切り崩しに動いている。ちょうど授業で東南アジアを扱うので、授業の中で取り上げてみたい。