本日の東京新聞夕刊に、高橋和夫放送大教授の「変わる世界と、変わらなかったエジプト」と題したコラムが掲載されていた。
その最後で、高橋氏は次のように大胆に予言する
アラブ諸国には(エジプトと)同じような構造の体制(非民主的な選挙や30年続く戒厳令など)が多い。エジプトの現象の波及は 不可避であろう。(中略)となると長期政権で、しかも政府の力が比較的弱く、その上に国民を懐柔するに十分な石油収入を持たない国が、最も可燃性となる。 ずばり言ってイエメンが危ないだろう。
翻って北東アジアで考えれば、北朝鮮という国の名前がすぐに頭をよぎる。しかし、北朝鮮の不安定な独裁体制を温存し、国際政治の取引材料として悪用 しようとしているのが、世界第1位の経済軍事大国である米国であり、本日の経済発表で世界第2位の経済大国となった中国である。
現在エジプトで起きている「革命」を遠い国の事件として聞き流すのではなく、隣国に起きるかもしれない、起きなくてはならない、いや「正しい形」で起こさなくてはならない政治的展開として、他山の石とする必要があると思う。