根本橘夫『〈心配性〉の心理学』(講談社現代新書 1996)をパラパラと読む。
新書にしては少々学術的で、心配性の現代的定義に始まり、その症例や原因、分析や克服法まで、丁寧にまとめられている。筆者は不満や劣等感に悩まされることなく、優越心を満たし幸福になるために、次のような能力を身につけることを薦めている。
- 他の人の目ではなく、自分自身の目で自分を見て、自分の人生を生きること。自分なりの価値あるものを見つけて、それに打ち込むこと。
- 他の人と気軽にうちとけることができ、一緒にいることを楽しめること。
- 自然や生活の中に、自分なりの喜びや感動を見いだせること。大部分の人が見過ごしてしまうようなことから、たとえちょっとした喜びや感動でもよい、そんなものを感じとれれば、どんなに豊かな人生になることでしょう。
- 他の人に喜びを与えられること。人気があったり、かわいがられる人は、他の人に何らかの喜びや楽しみを与えているから好かれるのです。