佐藤可士和『佐藤可士和の超整理術』(日本経済新聞出版社 2007)を読む。
日本を代表するアートディレクター/クリエイティブディレクターの著者が、机上「空間」やオフィス空間、パソコンのフォルダなどの整理テクニックに始まり、クライアントとの密なコミュニケーションにより「情報」を整理し、自らの「思考」を整理しすることで、新しいものを生み出していく一連の創作過程を丁寧に説明している。ドコモのケータイや明治学院大学のロゴ、ユニクロの店舗など、著者が関わった作品制作の裏話もあって興味深く読んだ。
特に、著者がオフィスの空間だけでなく、パソコンのフォルダについてもスタッフに対して整理を徹底しているという話は参考になった。
最後に著者は整理について次のようにまとめている。
【空間の整理の目標】
- 定期的にアップデートする→モノを増やさないため
- モノの定位置を決め、使用後はすぐに戻す→作業環境をすっきりさせるため
- フレームを決めてフォーマットを統一する→わかりやすく分類するため
【情報の整理のポイント】
- 視点を引いて客観視してみる
- 自分の思い込みをまず捨てる
- 視点を転換し、多面的に見てみる
【思考の整理のポイント】
- 自分や相手の考えを言語化してみる
- 仮説を立てて、恐れずに相手にぶつけてみる
- 他人事を自分事にして考える