日別アーカイブ: 2024年9月16日

「ベネズエラで米軍人ら拘束」

本日の東京新聞朝刊に、ベネズエラで大統領暗殺計画に関与したとして、 米国の軍人が拘束されたとの記事が掲載されていた。事実であるならば、米国はいまだに反米左翼政権を転覆させるテロやクーデターを実行しているのかと驚いた。まるで50年前のチリ・クーデターではないか。

チリ・クーデターとは1973年に南米チリで起きた事件で、左翼人民政権のサルバドール・アジェンデ政権の転覆にチリ軍が蜂起した軍事行動のことだが、のちに米国CIAが深く関与していたことが明らかになっている。

米国は民主党政権の時に際立つが、人権・民主主義・自由を押しつぶす独裁政権に対し、世界の警察を気取って、米国流の政治スタイルを押し付けようと画策してきた歴史がある。現在でもウクライナのゼレンスキーを利用して、ロシアのプーチン政権に対する武力攻撃だけでなく、メディアやSNSを活用した批判を展開している。記事を通して、米国に靡く国に対しては同盟国として軍事費や基地を押し付け、米国を反目する国は徹底して潰しにかかる米国の迷惑な世界戦略を見据えたい。

『深夜草紙』

五木寛之『深夜草紙 Part.3』(朝日新聞社,1978)を読む。
高校生の頃の読んだことのある気がするが、シリーズものなので勘違いかもしれない。1977年から78年にかけて週刊朝日に連載されたエッセーがまとめられたものである。
自民党の総裁選に関するニュースがテレビやネットで喧しいためか、次の一節が気になった。

異国へ出た日本人の同胞の大半が、どこかでそんな感慨(水と安全はタダで手に入ると思い込んでいる日本人は楽なところに生きている)を抱いて帰ってくるのではないか、と思った。そしてその実感が、〈ニッポン良い国〉から、〈日の丸最高〉の感情へエスカレートしてゆく心理の道筋がわかるような気がした。
良い国だから守らなければならない、守るためには戸締りが必要である、という例の発想だ。