日別アーカイブ: 2024年9月29日

『アラサーちゃん 無修正』

峰なゆか『アラサーちゃん 無修正』(扶桑社,2015)を読む。
全7巻のうち、第1巻から第4巻まで読んだ。作者は元AV女優で漫画家、ライターである。10年ほど前に文化系トークラジオLifeに出演していたので、作者の名前は印象に残っていた。
「週刊SPA!」に連載されていたのもので、男性読者をターゲットに女性の恋愛観やセックス観などが漫画を通して赤裸々に語られる。同年代の犬山紙子さんやはあちゅうこと伊藤春香さんなども登場する。週刊で少しずつ読むのはいいが、単行本で読んでも同じようなテーマが続いてしまうので飽きてしまう。

『エッシャーが僕らの夢だった』

野地秩嘉『エッシャーが僕らの夢だった』(新潮社,1995)を読む。
東京郊外の「豊田市」なんて単語が出てきたので、最初は小説かと思って読んでいった。読んでいくうちに、マウリッツ・コルネリス・エッシャーという有名な幾何学模様や騙し絵の版画家の作品に魅せられた男たちを描いたノンフィクションだと分かった。物語の中心はデパートでエッシャーの展覧会を大成功させた新藤信と、アパレルメーカーのニコルの役員でエッシャーの作品を7億円で購入した、ファッションデザイナーの甲賀真里子の夫である甲賀正治である。円高のバブル期という時代背景も感じつつ、ビジネスの持つ魅力を感じる作品であった。