日別アーカイブ: 2019年1月13日

『神はテーブルクロス』

春日部イオンのスタバで、須藤元気『神はテーブルクロス』(幻冬舎 2007)を読む。
エッセーというかポエムというか、よく分からない個人的な思いが綴られる。しかし、スタバでコーヒー片手にポエムを読むというのは心地よいものだ。
その中で、私が強く共感した章を引用しておきたい。須藤氏が述べるように、私も本は借りない、折り目をつけて汚く読む、記録するということを肝に銘じている。

 とても効率の良い投資活動は読書だと思う。
 まず、著者が何年もかけて得た方法や物語を1〜2時間で吸収できる。また、自分のボキャブラリーの数が増す。他にも、さまざまなシチュエーションに置かれた人間の心理や傾向を学ぶことで、人生の視野を広くすることができる。(中略)これらのメリットに気がついてからはどんなにお金がなくても本を購入することだけは惜しまなかった。
 読書にはポイントがあるのでいくつか書いてみたい。

「本は自分で買うこと」
 投資する。自らお金を出すことにより、何かしら得ようという気持ちが強くなる。それに、借りた本だと感銘を受けたセンテンスに線を引いたり折り目をつけたりすることができない。本とは本来、汚すものだと思っている。僕の本は良いものであればあるほどボロボロになっていくので、良い本は本棚を見るとすぐにわかる。

「読み終わったら書き出す」
 ほとんどの人が読み終わった本はそのままにしておく傾向が強い。すると、大抵は三日もすると内容の90%以上は忘れてしまうらしい。読んでいるときに良いセンテンスがあれば折り目をつけておく。それを、気が向いたときにでも書き出すと吸収の仕方がまるで違う。自分の夢もちょっとしたことでたびたび忘れるので書き出すことをオススメする。

「明確な目的意識を持って読む」
 読む本から何を学びたいかというテーマを持つ。何気なく読むのと目的意識を持って読むのは内容の吸収の仕方が違う。夢を持って行動している人とそうでない人との差と同じであり、もしくは学校や職場に好きな人がいるかいないかでのモチベーションの高さの違いと同じである。

「同じジャンルの本を違う著者で何冊か読む」
 専門的に学びたいものがあれば同じ著者の本を何冊も読むのではなく、違う著者の本を5冊ほどランダムに読むほうがいい。書いてあることはそれぞれ違うのですべての鵜呑みにせずにいろんな角度から読める。そして自分なりに咀嚼してオリジナルの哲学や手法を構想することができるのである。(後略)

 

「統合迫るロシア ベラルーシ反発 プーチン氏、資源輸出で揺さぶり」

本日の東京新聞朝刊国際面から
親ロシア国の筆頭と目されてきたベラルーシに関する記事である。ルカシェンコ大統領が述べるように、両国間に溝が生まれるようだと、地政学的にロシアにとってマイナス面が大きくのしかかるだろう。陰でベラルーシに政治的・経済的に援助する国があるのかもしれない。アメリカ? 中国?


【モスクワ=栗田晃】

 ロシアが石油、ガスの値上げで揺さぶりをかけ、旧ソ連の隣国ベラルーシに統合を迫る動きを強めている。プーチン大統領は昨年末、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、ロシアが輸出する資源価格改定を議論。並行して両国が1990年代末に合意した連合国家創設の協議を促進することを求めたが、ベラルーシ側は「ロシアへの吸収を狙うものだ」と反発する。

 両首脳は12月25日に4時間協議し、29日の再会談も3時間半に及んだ。プーチン氏は29日の会談冒頭、「連合国家創設の計画発展に向けて努力しよう」と呼び掛けた。

 1994年から長く権力を握るルカシェンコ氏。99年、ロシアのエリツィン大統領(当時)との間で政治、経済、軍事面の統合を目指す連合国家創設の条約を調印したが、翌年のプーチン氏の大統領就任後は進展がなかった。2000年代になって経済成長したロシアがベラルーシを吸収する野心を見せ、両国の足並みは乱れた。

 ロシアは今年から石油の輸出関税を引き下げ、24年までに撤廃する予定。これに伴い同盟国として関税面で優遇されてきたベラルーシはその恩恵を失い、今後6年で百億ドル(約1兆1千億円)の損失が出るとも想定される。12月上旬の国際会議で損失補填(ほてん)を求めたルカシェンコ氏に対し、プーチン氏が交換条件として「別次元の統合が必要だ」と返答し、連合国家構想が再浮上した。

 ベラルーシも経済面で依存するロシアの圧力には逆らえず、統合を協議する作業部会設置には合意したが、不満はくすぶる。ルカシェンコ氏は10日の政府会議で「ロシアが西にある唯一の同盟国を失うのなら、彼らの責任だ。両国の連合は平等な立場でのみ発展できる」とけん制した。

 ロシア側も表向きは統合を急がない姿勢だが、政治評論家のアレクセイ・マカルキン氏は「年金改革で支持率が低下する中、旧ソ連のベラルーシが戻れば、(ウクライナ南部の)クリミア半島編入と同様に政権の実績となる」と指摘。さらに連合国家指導者のポストを新設することで「ロシア憲法で禁じられたプーチン氏の24年以降の任期延長問題を解決することができる」との狙いも解説する。