浅野いにお『ひかりのまち』(小学館サンデーGXコミックス 2005)を読む。
郊外の大型高級マンションのある「ひかりのまち」を舞台にした人生模様の群像劇である。徒歩圏内にデパート、公園、病院まですべて揃って、都心へも電車で1時間弱という、どこにでもありそうな均質な土地なのに、生死の数の分だけいじいじとした、アナログな、進化のない人間ドラマが繰り返される。その風景とドラマの対比が印象的である。
手塚治虫の『火の鳥』を彷彿させるところもあり、印象に残る作品であった。
『ひかりのまち』
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