絲山秋子『逃亡くそたわけ』(中央公論新社 2005)を読む。
精神病院を抜け出し、途中、幻聴や幻覚、自殺企図と闘いながら(付き合いながら)、博多から九州の山中をドライブし鹿児島の開聞岳に至るロードノベルである。
パソコンでグーグルマップをスクロールさせながら、博多→甘木→小石原村→中津市→国東半島→富貴寺→竹田市→阿蘇山→高森→椎葉村→田代八重ダム→小林市→宮崎市→鹿児島→指宿→知林ヶ島→長崎→長崎鼻と、主人公と一緒に旅を楽しんだ。グーグルマップには航空写真やストリートビューもあるので、活字だけを追って想像力を働かせる読みとは別の楽しみを味わうことができた。
そういえば、昔、島根県と広島県の県境辺りのページを片手に、松本清張の『砂の器』だったかを読んだことを懐かしく思い出した。
『逃亡くそたわけ』
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