石原俊『いい音が聴きたい:実用以上マニア未満のオーディオ入門』(岩波アクティブ新書 2002)を読む。
副題にある通り、お金を掛けずに、スピーカーの配置や、ケーブルの取り回しなどで「いい音」を追求するためのハウツー本である。最初の方はウォークマンやラジカセ、ミニコンポなどの紹介で親しみやすかったのだが、後半はセパレードオーディオでのシステムの話やSACD、給料3ヶ月分の海外製アンプやらスピーカーの組み合わせの話になりさらっと読み流した。
中学高校当時、私もオーディオ機器オタクのようなところがあり、「サウンド・レコパル」という雑誌を毎号購入していた。当時はバブル期だったので、海外製の1000万円のスピーカーなども紹介されていて、大人になっていつかお金が潤沢に使えるようになったら、堪能してみたいと夢見ていたものだ。
人間は耳から老化が始まると聴いたことがある。年を重ねるほど、新しい音楽を受け付けなくなるそうだ。オーディオ機器には凝れないが、努めて新しい音楽ジャンルへの興味を持ち続けたい。