地上波で放映された、瀧本智行監督『イキガミ』(2008 東宝)を観た。
どこかで観た映画なのだが、どこで観たのか思い出せない。映画館で観たら必ずHPに記録してある筈なのだが、検索しても出てこない。もしかしたらオーストラリアの海外研修の飛行機の中で観たのかもしれない。
1000人に1人が国家のために犠牲になることで、国家への忠誠心と人生への前向きな意欲を促進する「国繁維持法」を巡る話である。戦前の治安維持法や戦争中の「赤紙」を連想させ、政治的な意味合いもうまくテイストされている。TBS製作らしく、他にも主題歌の効果的な用い方といい、感動の場面といい、よくまとまった映画であった。役者の演技も及第点で文句のつけようがない。しかし、あまりによく出来すぎているために、かえって印象に残らない映画になってしまったのかもしれない。