社会民主党党首・福島瑞穂『迷走政権との闘い』(アスキー新書 2011)を読む。
表紙の肩書きに「社会民主党党首」と書かれており、民主党批判以上に社民党の国会内外での成果を大々的に宣伝するプロパガンダの要素が強い本であった。社民党はTPPに明確に反対を表明しているが、そのTPPについての一節が印象に残ったので引用してみたい。
TPPの弊害は、農業だけでなく他の分野にも及びます。金融、司法、労働力、医薬品、医療サービスなど、どんどん自由化することで影響が出てきます。安い労働力が入ってきて、これまで以上に日本人の雇用が悪化するということも考えられます。もしかしたら、「輸出産業vs.国民の生活」というふうに対立軸を立てた方がいいのかもしれません。「農産業vs.他産業」という対立軸ではなく、本質的には「輸出産業vs.国民の生活」というのがTPPの対立軸なんです。