手嶋浩己・須田将啓・武石幸之助・紺野俊介・杉井信一郎・岩野義史・野田順義・山田翔・上路健介『スマートフォン チャンス!』(インプレスジャパン 2011)を読む。
一般消費者向けの本ではなく、これからスマートフォンビジネスに参入を目論む業者向けに、フィーチャーフォンビジネスとの違いや、広告のうちかた、課金システムの構築などの指南書となっている。著者はまず始めに、スマートフォンを「ハードウェア(の進化)」「ソフトウェアのアーキテクチャー」「ネットワークの通信手段」「デバイス形態の多様さ」「アプリとブラウザ」「クラウドサービスとの強い連携」「グローバルな共通基盤」の7つの点から定義付けている。
そして従来の携帯電話とPCの中間に位置しながらも、どちらとも付かないスマホ独自のビジネスモデルについて詳細に書かれている。特にスマホには、フィーチャーフォンの公式アプリように電話会社が代行して料金を徴収する仕組みがないため、継続して利用してもらいながらビジネスとして成立させる工夫が大切である。著者はいずれもモバイル業界の最先端で活躍する人たちなので、自身の経験に根ざした提案を行っている。
後半はCTRや、ROI、CGMといったアルファベット用語がたくさん出てきたので、斜め読みになってしまった。