本日の東京新聞朝刊の特集に「野球職人38歳の決断」と題した記事が掲載されていた。昨日11年半在籍した米大リーグマリナーズからヤンキースに移籍を発表したイチローを応援する内容であった。
並べるのさえも不遜であるが、イチローは私と同じ1973年生まれ。いくらスーパーヒーローな彼とて、プロスポーツの世界の中で体力の低下を日々実感せざるを得ないはずである。そうしたギリギリの世界を楽しみながら活躍を続ける姿を、同世代として半ば自分を励ましながら、心から応援していきたいと思う。
記事の中で、企業人事に詳しいジャーナリスト吉田典史氏は、「38歳」という年齢に注目し、次のように語っている。頷くところが多い。
サラリーマンが自己を見つめ直し、大きな決断を下せる最後の年齢。管理職になれるのか、役員を目指すのか、転職か、起業か…。自分自身の強さ、弱さを洗い出し、自己分析をするラストチャンスでもある。
イチロー選手は、体調を厳しく管理し「どうしたら生き残れるか」を自己分析してきた。今回の決断もその延長だろう。40代以降を輝かせていくためにも38歳という時期は大切で、自己管理の在り方は参考になる。
最後に特集をまとめた記者は次のようにまとめる。
30代後半を「仕事の充実と生活の落ち着き、そして体力の低下」と評しているが、なるほどと思う。
不惑の40歳を前にした30代後半。入社以来、ひたすら下働きをし、仕事も充実して落ち着き始めながら体力が落ちだす時期だ。サラリーマン人生なら折り返し点でもある。一方、まだ十分にやれる中での心機一転だ。われわれにもまだまだ勇気を与えてほしい。イチロー劇場の第3幕にワクワクする。