月別アーカイブ: 2012年4月

『みんなアニメが好きだった』

30代にとって懐かしのアニメの曲が満載の『みんなアニメが好きだった』(日本コロンビア 2009)を借りて、iPodで聴いている。
今や、アニメにも漫画、ゲームにもほっとんど無縁であるが、デビルマンやウイングマン、キン肉マンなど、「○○マン」のアニメに夢中になっていた小学生時代が私にもあったことを思い出させてくれた。小学校の頃は、CDもなく、そもそもデジタルデータなるものも存在していなかった。夕御飯時に、テレビとサンヨーのラジカセをラインで繋ぎ、せっせとアニメの主題歌を録音していたことを懐かしく思い出した。

『風立ちぬ・菜穂子』

堀辰雄『風立ちぬ・菜穂子』(ポプラ社 1965)を少しだけ読む。
先日、堀辰雄の王朝物を読んで面白かったので、本棚の奥に眠っていた本を引っ張りだしてみた。10ン年前に古本で購入して、どうも頭に入らず、途中で投げ出してそのままになっていた本である。
今回は関心を持って手にしたので読了できるかと思ったのだが、どうしても作品世界に没頭できなかった。『幼年時代』という小作品だけ読み、あとは前回と同じような場面で挫折してしまった。
十数年後にまたリベンジしてみたい。

『アナログ主義の情報学』

岩中祥史『アナログ主義の情報学』(梧桐書院 2010)を読む。
本書は以下の章立てで構成されている。大体章立てを読むと筆者の伝えたいことが読み取れるであろう。

  1. 「アナログ」の深さと面白さを忘れていないか
  2. 「紙」情報の価値を再確認しよう
  3. 「街」を歩いてオリジナル情報を構築しよう
  4. ブレない主張は「一次情報」からしか生まれない
  5. 「本」と「ラジオ」と「映画」が、豊かな教養をもたらす
  6. 「人間」こそ、質と量を備えた情報の宝庫
  7. アナログ情報をどう整理・保存するか

現代の日本人は、インターネットやメール、SNSといったデジタル情報を追うことに忙しいが、筆者はネットやテレビといった一度編集の手が加わった「二次情報」ではなく、実際に現地に行って、生の姿に触れる「一次情報」の大切さを説く。
そうした情報は海外に行くとか、演奏会に行くといったものだけで得られるものではない。関心を持って街を歩く、道の駅で街を知る、看板や表札を眺める、ショップのカードから考察を深める、移動中居眠りをしない、ホテルのバーでの会話を楽しむ、といった一昔前では当たり前の行動から、ビジネスや人生の様々な「情報」が得られると筆者は解く。
生活のどんな場面でも「情報」を嗅ぎ付ける興味・関心の網を張る事を忘れるなと述べる。

リタイアでもしていないかぎり、時間に追われているのは、どんな人も同じだろう。だが、それでも何か”異変”に気づいたらすぐにそれを探る—それくらいの余裕は持ちたいものである。