妻子が寝静まってから、借りてきたDVDで、李相日監督・妻夫木聡・深津恵理主演『悪人』(2010 東宝)を観た。
ここしばらく仕事でバタバタしているが、真ん中と下の子が夜しっかりと寝るようになり、少し気持ち的にはゆっくりしている。久しぶりの映画鑑賞であったが、映画館で観ておけばと後悔のするくらい素晴らしい内容であった。
原作の吉田修一氏の小説は読んでいないので軽々に評せないが、主演だけでなく脇役の俳優の演技も味があり、映画の方が面白いのではなかろうか。
映画を観ながら、多少のアルコールが入った頭で、断片的な感想が浮かんでは消えていった。
人間関係が希薄なこの社会は、誰しもが犯罪者になってしまうのでは。
人間関係が薄い世の中では、直接的に性器をこすりつけあうセックスや、直接的に相手の肉体を傷つける暴力でしか、人間存在を感じられないのでは。
生きる意味がぼやけてしまっている社会では、死の意味しか見いだし得ないのでは。
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