月別アーカイブ: 2009年1月

埼高教新聞2009年1月5・15日合併号

職場で、全教系の埼玉県高等学校教職員組合が発行している埼高教新聞2009年1月5・15日合併号を手に取ってみた。
班貧困ネットワーク事務局長、NPO法人自立生活サポートセンターもやい事務局長の湯浅誠さんと、組合の畑井委員長との対談記事を読んだ。「自己責任」論ではどうしようもない不況構造に直面している中で、現場の教員に対して、湯浅さんは次のようにメッセージを送る。

「非正規やワーキングプアにならないように努力しましょう」と、いうような言い方はやめてもらいたい。それは、もうどうやったって若者のほぼ50%が非正規だというのが実態なわけですから、それを変えない限り、誰かは非正規にならなきゃいけない社会構造になってるわけですから。そうなると、「なっちゃいけないと言われていた、そういうものになってしまった…」と、また余計なレッテルを貼ることになるので。
だから、「非正規にならないように頑張ろう」じゃなくて、なにかのために頑張るって言うのであれば、「生きるために頑張ろう」と、そういうふうに言ってもらいたい。そして、具体的なスキルを一度は教えておいてほしい。
例えば、「働ける人でも生活保護は受けられるんだよ」とか、「アルバイトしたら本当は雇用契約書っていうのをもらえるんだよ」とか、「給料明細もらったら雇用保険がついてるかどうか見てみるんだよ」とか、そういうほんと基本的なことですよね。人生の中でそういう話を一度も聞かないでトラブルに見舞われちゃうと、もうなすすべがないんですね」

その意見に対する畑井委員長のコメントはなく、その対談の紙面の裏では「正規雇用」者の賃金上昇といったつまらない記事が続く。

パンフレット研究:東京女子大学

東京女子大学のパンフレットを読む。
1918年に新渡戸稲造を初代学長として創立され、「キリスト教を基盤としたリベラルアーツ教育」を根幹とした伝統ある女子大である。都心からは少し離れた杉並の閑静なキャンパスが女子大の雰囲気を醸しだしている。
学科紹介がパンフレットの半分以上を占め、特に英語教育に力を入れており、2年次までたっぷりと英語の授業が組まれている。伝統のなせる技か、古くは瀬戸内寂聴や森英恵、竹下景子など数多くの著名人がこの学校を巣立ち、現在でも大手企業やマスコミにも卒業生を毎年数多く輩出している。
09年4月より、2学部10学科を統合・再編し、「現代教養学部」の1学部、4学科、12専攻になり、学校全体での学びの道筋が見えやすくなった。女子大にしては数多くの分野の学科があり、その学びは、文学や史学、哲学などの人文学科、経済や社会、国際関係といった国際社会学科、心理やコミュニケーションの人間科学科、そして女子大では珍しい数学と情報の2専攻を擁する数理科学化の4学科にまたがる。特に数学科は、教育学部ではなく数学を究めたいと考えている女子学生には選択肢の一つに入るであろう。

パンフレット研究:湘南工科大学

湘南工科大学のパンフレットを読む。
「東京」とあっても東京にない大学はたくさんあるが、この湘南工科大学は、大学名に湘南と冠せられている通り、江ノ島が見える、海まで300メートルのまさに湘南に位置する大学である。JR東海道線の辻堂駅から徒歩15分圏内にあり、都心からのアクセスもよい。機械工学科、コンピューターデザイン学科、マテリアル工学科、電機電子工学科、情報工学科、コンピュータ応用学科の工業系6学科からなる単科大学である。全学をあげて「モノづくり」にこだわっており、現場での技術者養成に特化したカリキュラムであり、昨年の就職率は100%であった。
工業高校出身者が多く、授業編成もシンプルである。パンフレットを開くと、湘南の海が近いため、「ヨット」や「サーフィン」といった実習授業がデカデカと宣伝されているが、現場志向の強い大学の姿勢はきちんと伝わってくる。

『ZERO』

麻生幾『ZERO』(幻冬舎 2001)を20時間以上かけて読んだ。
年末から読み始めたので、2年越しの読書である。上下巻で400字詰め原稿用紙で2512枚の大作である。しかも、警視庁公安部と警察庁公安部の確執、中国の軍の情報部と国務院の警察との権力対立、戦前と戦後の日中関係の変遷など、組織内部の複雑に絡み合った人間関係が話のベースになっているため、何度も巻頭の人物紹介のページを繰りながら、頭の中で人間関係を整理しながら読み進めていった。
実話を基にしており、警察庁長官狙撃事件や共産党盗聴事件などで暗躍する警察庁公安部の内情の一端が分かって大変面白かった。久しぶりに本と格闘したという読後感が残った。しかし、公安という存在を知らない一般ピープルには全く興味が湧かない内容である。

『the ジブリ set』

daishidance_music

札幌を中心にハウス系ミュージックのDJをしている、DAISHI DANCEという人がアレンジしたCD『the ジブリ set』(2008)をツタヤで借りてきた。
宮崎駿と久石譲が組んだ『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』などの映画音楽が低音の効いたカッコいいリズムで奏でられる。
たまには人目を気にせず、こうした音楽で思いっきり汗をかいてダンスをするというのもいいかもしれない。。。