櫻井秀勲『運命は35歳で決まる!』(三笠書房 2001)を読む。
タイトルの「35歳」に目が止まって購入した。私自身あと数年で35歳である。思えば馬齢を重ねたものだ。しかし、20代に比べて頭脳や体力が落ちたとは思わない。近年、イチローや松井秀喜、先日の高橋尚子など30代前半のスポーツ選手の活躍が目立つ。またホリエモンに代表されるように30代前半の成功した経営者も登場している。同世代として彼らの活躍は嬉しい。
著者も35歳までは体力も美貌も衰えないし、失敗をしても取り返すことができる、だからこそしっかり学べと述べる。しかし、続けて「人間は35歳までに学習したことでなければ、それを活用することはできない」と述べる。人間は35歳以降どうしても保守化してしまうものであり、また周りも35歳以降の人は動きが鈍くて使いにくいと判断してしまう。組織内のみ通用する肩書きや成功に浮かれて、真の人間的価値を高めていく学習を怠りたくないものだと反省した。
しかし、本書で占星術や手相の正当性を主張されていたり、また、同じ著者が『30代では遅すぎる!20代の生き方戦略』や『運命は48歳で逆転できる』といった本書と矛盾する本も上梓している。気楽に読み捨てるべき本であろう。
『運命は35歳で決まる!』
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