アグネス・チャン『みんな地球に生きるひと』(岩波ジュニア新書 1987)を読む。
彼女も白人「である」、黄色人種「である」ことだけで、人間が判断されてしまうことに悲しみを感じている。
私は初めて感じました。経済的にも、学歴でも、人間としても、私たちは別に白人とまったく変わらない。それなのに肌の色ひとつで判断されちゃうんだな、と。それに、まったく初めて出会った人たちなのに、肌の色でグループができるという現実が、すごく悲しかったんです。たとえばこっちは看護婦さんだから、それなら医療関係の人たちと話があうんだとか、いうのならわかります。それから、性格が合うから仲よくなれるとかだったら、わかるんです。でもそうじゃなくて、何の関係もなく、ただ肌の色だけでグループができるというのは、ショックでした。たまらなくいやでした。