昨日、栗山実『マルチ速学術入門―英単語速習法から受験対策まで』(ダイヤモンド社 1987)を読んだ。
勉強したら散歩することで記憶が高まるという点に賛同した。記憶の定着を図るには復習が大切だ。しかし演習問題を行ってすぐに復習してもあまり効果はない。しかし時間を置きすぎても効果は半減してしまう。一番よいのは勉強で疲れたら勉強とまったく関係ないことー特に運動ーを行うことでストレスが発散され、そしてその運動後に復習を行うことでより一番良い記憶定着のリズムが得られるということだ。
日別アーカイブ: 2000年6月28日
『技術と文明の歴史』
星野芳郎『技術と文明の歴史』(岩波ジュニア新書 2000)を読んだ。
岩波ジュニア新書を最近とみに愛読している。すでに家に30冊くらいたまってきた。入門書として簡単に読め、しかも内容がしっかりしているので大人が読んでも得るものは大きい。
『隗より始めよ』
本日、内橋克人『隗より始めよ:日本企業生存条件』(光文社 1993)を読んだ。
今年中に90年代の思想・文学・経済・政治について振り返ってみたいという思いからであったが、あまりにつまらない。内橋氏は最近NHKの番組の解説などやっている。しかし番組でもそうであるが、何かしら「現実感のない具体的提言」というものが彼の持ち味なのであろうか。新自由主義に共鳴する左派の言説といった雰囲気だ。しかし時代は「規制緩和とセーフティネット」が合言葉の「グローバル社会」である。内橋氏の議論に違和感を感じる私の方が古いのであろうか。
最近「IT革命」「IT産業」といった用語がさも定着したかのようにマスコミは報道する。しかし、それらはバブル後の不景気の谷の議論と似ている。振り返ってみればバブル後の景気後退の谷は99年の4月ということになっているが、IT何やらも誰が広めたというものではなく、気付いてみたら定着していたといった風だ。
95年以降特に、政治・経済・社会のあらゆる問題の展開のスピードが上がり、気付いたら転換点が過ぎていたということが多くなった。少年法・教育問題、安保、危機管理、選挙制度、NPO、介護保険とどれも気付いたら議論のピークを過ぎてしまっている。これは新聞をあまり読まなくなった私個人の問題か。それとも連立政権ゆえの政治の密室化が原因か。それともネット社会に遅れをとっているマスコミ側の問題か。
今年一年、じっくりと90年代、ひいては80年代の中曽根以降の臨調・臨教審路線の軌跡を検証していく必要があろう。