読書」カテゴリーアーカイブ

『脳を活かす勉強法』

茂木健一郎『脳を活かす勉強法:奇跡の「強化学習」』(PHP研究所 2007)を読む。
著者自身の経歴や体験、脳科学の知見から、楽しく続けられる学習方法が丁寧に説明されている。冒頭で茂木氏は次のように述べる。

「脳を活かす勉強法とは、脳の特性を知り、自分の脳と上手につきあうことで学習そのものを楽しめるようになる”学びの習慣”のことです。ですから、この勉強法の本質は「いかにして自分の脳を喜ばせるか」だと言えるでしょう。

そして、著者は脳が喜ぶ3つの仕組みとして次の3つを挙げている。

  1. 「ドーパミン」による「強化学習」に寄って、脳を強化する。
  2. 「タイムプレッシャー」によって、脳の持続力を鍛える。
  3. 「集中力」を徹底して身につける。

筆者は、脳が喜ぶような達成感や報酬を与えること、スポーツの計時のようにプレッシャーをかけ続けること、そしていつでも勉強に集中できる環境作りが大切だと述べる。最後に著者は次の言葉で締めくくる。

 学習の最終目的は、テストでよい点をとったり、資格試験に合格することではありません。まず最初に、「強化学習」の回路の最初のひと回しを行うこと。その過程でさまざまな試行錯誤を重ねること。そして、長い人生を通して「知」を探求していく姿勢にこそ、大きな価値があるのです。

『健康でいたければ鼻呼吸にしなさい』

今井一彰『健康でいたければ鼻呼吸にしなさい』(河出書房新社 2015)を読む。
久しぶりに新刊本を手にした。
タイトル通り、口呼吸は万病の元であり、鼻呼吸にすると、花粉症やアトピー、インフルエンザに歯周病、リウマチ、喘息、難治症疾患にまで効果があるという奇跡的な治療法を紹介している。といっても難しい治療ではなく、著者の考案した口周りと舌の筋肉を鍛える「あいうべ体操」と睡眠時に口呼吸を防ぐ「口テープ」の2つだけである。嘘のような話であるが、まずは2ヶ月実践してみたい。
以下、「あいうべ体操」について、著者のみらいクリニックのホームページより転載。

次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。

  1. 「あー」と口を大きく開く
  2. 「いー」と口を大きく横に広げる
  3. 「うー」と口を強く前に突き出す
  4. 「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

1~4を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける
この体操は、真剣に行うとかなり疲れます。慣れるまでは、2~3度に分けたほうが続けやすいでしょう。入浴時にやるのがおすすめです。
また、「あいうべ体操」は、しゃべるときより口をしっかり、大きく動かす必要がありますが、無理は禁物です。
とくに顎関節症の人やあごを開けると痛む場合は、回数をへらすか、「いー」「うー」のみをくり返してください。この「いー」「うー」体操は、関節に負担がかからないため、何回行ってもけっこうです。
「ベー」がうまくできない人は、大きめのあめ玉をなめて、舌を運動させましょう。舌運動と甘味の刺激で、脳も活性化します。

『私を番号で呼ばないで』

やぶれっ!住民基本台帳ネットワーク市民行動編『私を番号で呼ばないで−「国民総背番号」管理はイヤだ』(社会評論社 2002)をぱらぱらと読む。
ここ数週間、マイナンバーのメリット・デメリットやマイナンバー通知カードの遅配がニュースを賑わせているが、税や個人情報だけに注目が集まり、国民の番号管理という側面がすっぽりと抜けてしまっている気がしたので、本棚の奥から抜き出してみた。

2000年11月に行われた市民講座での小倉利丸氏の話が興味を引いた。講演の採録なので、段落がなくて読みにくいが、監視社会は外からやってくるものではなく、私たち自身が生み出していくという指摘が鋭い。一般には、負のイメージが強い「監視」の反対に位置するのが、「安全・安心」や「民主主義」だと考えられている。しかし、純粋に便利な生活を求めることが、詰まるところ監視社会の網を強化することであり、選挙や多数決という手続きそのものが巧妙に操られているのが、監視社会の本質なのである。

 民主主義自体は、最終的には多数決によって意思決定する社会ですから、多数決を可能にするように選挙民をコントロールしていく仕組みが必要です。100人が100人ともばらばらな意思を持ったのでは合意はできない。だから、多数決を作り出す仕組みが必要なのです。多数の意思は最初から存在するのではなく、民主主義のシステムの中で、多数決が生み出される。システムが要求する人為的な産物です。そしてこうした多数の意思を生み出すように人々をコントロールする仕方をずっと近代国家は学んできている。文字どおり自由な意思で自由に政治的に意思表示をして、そして選挙して、そして政権に選ばれるというようなことは、極めてナイーヴな発想です。むしろどうやって選挙民の意思や考え方をコントロールするか、コントロールするためには選挙民が一体何を考えているか、市民がいったい、どういうことを考えているのか、あるいはどういう行動を起こしているのかということを日常的に監視をし、さらには、だれを選挙民とし、だれから選挙権を奪うか−現在なら外国籍の人たち、未成年、獄中者などは有権者から排除されていますね−を決めていくことを必要としているという社会です。市民権を奪われた人たちが、同時にもっとも厳しい監視のもとに置かれているということを忘れてはなりません。これは、便利というよりもむしろ社会的な安全、他者からの脅威から自分たちの自由を守るなどの名目で正当化されがちです。それを監視という形で、日本語でよく使われる窮屈なものではなくて、むしろさっき言った便利で自由で、あるいは民主主義の手続きの中に溶け込ませていく形で実現する。ですから、現状の民主主義というシステムそのものを再度検証しなおすことも監視社会を打破する上では必要なのです。僕ら自身が日常生活上自由だとか便利だとか考えていることをもう一回考え直してみて、便利であるということがはたしていいのかどうか、ということを含めて基本的に見直してみる必要があるだろうという風に思います。

yabureやぶれっ!住基ネット情報ファイル

以下、「やぶれっ!住基ネット情報ファイル」のホームページより転載します。

このまま1月利用開始して大丈夫? マイナンバー制度を考える世田谷集会

日時:2015年12月16日(水) 18時30分から20時30分まで
会場:世田谷区立男女共同参画センター“らぷらす”(Tel.03-5478-8022) 研修室3
交通:小田急線 ・ 京王井の頭線「下北沢駅」下車、南口徒歩5分
北沢タウンホール(案内図参照、世田谷区北沢2-8-18)11階
共催:共通番号制度を考える世田谷の会 / せたがや市民講座
この集会のチラシ(会場案内図付き)をダウンロードできます。

『わたしの源氏物語』

瀬戸内寂聴『わたしの源氏物語』(集英社文庫 1993)をだいたい読む。
教材研究の一環として手に取ってみた。
主に桐壺巻から雲隠巻までの作者の思いの込もった解説集である。本文を読むよりも分かりやすく、話の流れも合わせて理解することができる。末摘花や六条御息所に対する共感や、花散里を厚遇する光源氏に対する疑問など、教科書や受験参考書には絶対に書かれていない話が興味深かった。
全部読み切ることはできなかったが、来年、再来年にもう一度しっかりと読み返したい。

『良いセックス 悪いセックス』

斎藤綾子『良いセックス 悪いセックス』(幻冬舎 2001)を大体読む。
女性誌に連載された自身の豊富なセックスライフ体験や、男性誌に掲載されたセックスについての悩み相談などで構成されている。セックスについての軽口な話なので、雑誌のコラムとして読む分には面白いが、一冊の単行本で読み続けるのは少々げんなりであった。