伊井春樹『源氏物語を読み解く100問』(NHK出版生活人新書 2008)を読む。
源氏物語の登場人物や地名などの4択クイズを通して、「桐壺」から「夢浮橋」までの大体の流れが押さえられるようになっている。中には「源氏が翻訳されていない言語を選べ」などの首を傾げてしまうクイズもあったが、2時間ほどで源氏物語を整理することができた。
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『源氏物語とその作者たち』
西村亨『源氏物語とその作者たち』(文春新書 2010)を読む。
慶應大学在学中に折口信夫に師事し、古代学の継承と王朝和歌/物語研究に努める著者が、源氏物語の成立過程に迫る。
武田宗俊氏が唱える「紫の上系」「玉鬘系」の分類を元に、丁寧に源氏の各巻のつながりを説明する。著者によると、紫式部自身が執筆したのは、桐壺、若紫、紅葉賀、明石などの17巻に過ぎず、帚木や空蝉、末摘花などの16巻は紫式部プロデュースによる他者の
『社会科から楽しめる世界遺産』
江良直紀『社会科から楽しめる世界遺産:旅行者・教師・生涯学習者のための1冊』(幻冬社ルネッサンス新書 2016)を読む。
大阪府立高校で世界史を専門とする著者が、自身が実際に赴いた世界遺産の魅力を語る。世界遺産の決定過程や世界遺産検定マイスター級の試験内容など、あまり耳にしたことがない話が続く。数多くの世界遺産が紹介されていたが、性的彫刻が無数にあるインドのカジュラーホの寺院群と、アゼルバイジャンのアテンシュギャーフ拝火教寺院が興味深かった。アゼルバイジャンでは太古より自然発火する油田が数多くあったため、ゾロアスター教(拝火教)の信仰が盛んだったようだ。
あとがきの中で著者は次のように語る。
何より、公立学校の教師は、その勤務先によって仕事の内容が全然違う。小学校、中学校、生徒がほとんど大学進学する高校、生徒がほとんど就職したり、退学率が高い高校、定時制の高校、特別支援学校など、各学校での仕事の質や内容が、全く違う。
もちろん、どんな学校に勤務しても、生徒と関わり、それなりにしっかり仕事をしなければいけない。ただやはり、向き不向きというのもある。その教師の適性・能力・得意分野が発揮できない学校に、勤務することも当然ある。私は、自分の能力や得意分野が、ほとんど発揮できない時に、非常に精神的に落ち込んだ時期があった。そんな時に、せめて自分の研究分野・得意分野を、一冊の本として残しておこう、という決意をして、この本の執筆を決意した。この本の執筆は、精神不安定になっていた自分の大きな「生きがい」となり、自分は高校の社会科教師、世界史が専門なんだということを、改めて強く実感させてくれた。そしてどんな事にも前向きに学ぶ姿勢で教師の仕事を行おうと思えた。
『日本人のための世界史入門』
小谷野敦『日本人のための世界史入門』(新潮新書 2013)を読む。
古代ギリシャに始まり、暗黒の中世、ルネッサンス、フランス革命など主だった時代を取り上げ、豆知識で上手く史実をつなげていく。面白い見方だなと感心したところを引用しておきたい。
フリードリヒ大王をはじめとして、啓蒙専制君主というのがいたとされる。ほかにマリア=テレジア、ロシヤのエカテリナ2世などで、啓蒙思想に理解を示し、国民を啓蒙しようとしたとされるが、これはどうも不思議なものである。啓蒙思想の中には、民主主義を志向するものである。現にフランスでは革命が起きているわけだから、彼らは自分を否定することになってしまう。仮に君主制が否定されないまでも、啓蒙思想の下では、議会制民主主義に移行するのが趨勢で、彼らのような絶対君主はやはり否定されるはずで、いったい彼らの考える啓蒙とか近代化というのは何なのか。革命が過去、未来において起きたフランス、英国には啓蒙専制君主はいないのだが、プロイセンやオーストリアが、フランスや英国のように近代化しようと考えたら、それは革命への道ではないのか。啓蒙専制君主というのは、何とも不思議な存在である。
1848年にまた革命が起き、第二共和制となるが、この時大統領になったのが、ルイ=ナポレオン・ボナパルト、つまりナポレオンの甥であった。かつての英雄の一族ということで、国民の間に人気があったのである。だからこのように、かつての英雄の子孫を国民が支持する現象をボナパルティズムという。現在、ビルマの軍事独裁政権に抵抗しているアウンサン・スーチーも、かつての日本や英国からの独立を指揮したアウンサン将軍の娘なので、ボナパルティズムなのだ。
著者自身があとがきの中で次のように述べる。
歴史の知識は、だいたいでいいのである。その「だいたい」がないから困るといえるので、歴史学者は細かすぎ、教わる学生には「だいたい」すらない、というのが現状である。知識人や学者が専門的な議論をする時は、「だいたい」では困る。しかし、一般読書人の歴史の知識は、だいたいでいいのである。
『GO!GO!エンジョイ自転車ライフ』
成美堂出版編集部『GO!GO!エンジョイ自転車ライフ』(SEIBIDO MOOK 2009)を読む。
クロスバイクの快適な走りや週末サイクリングの楽しさが写真満載で紹介されている。自転車の本来の醍醐味であるスピードに乗って風を感じる楽しさを思い出した。
