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『さらばモスクワ愚連隊』

五木寛之『さらばモスクワ愚連隊』(講談社文庫 1982)を20年ぶりに読み返す。
1967年に刊行された本で、何度も文庫化されている作品である。表題作の他、有名な高円寺竜三が登場する「艶歌」を含め4作品が収録されている。

ベトナム戦争やヒッピームーブメント、高度経済成長期のドタバタなどが物語の背景に描かれており、当時はかなりのインパクトがあったのであろう。

『雪煙をめざして』

加藤保男『雪煙をめざして』(中央公論社 1982)を半分ほど読む。
Wikipediaで調べたところ、著者8000メートル峰に4度、エベレストに3度の登頂を果たし、世界で初めてエベレストをネパール、チベット両側から登頂している。また、世界で初めてエベレスト3シーズン(春・秋・冬)登頂にも成功している伝説的な登山家である。著者は3度目の冬季エベレスト登頂に成功したものの、その下山中に消息を絶っている。

本書は最後のエベレスト登頂に出発する前に書かれたもので、凍傷や滑落、大怪我の様子が淡々と書いてあり、半世紀前の登山のプロの世界を垣間見た気がした。ただし、地図もなく、周囲の人に説明もなく、本当に著者自身の言葉で綴られているので、全体像は分かりにくい。

『ジオグラフィー入門』

高橋伸夫・谷内達・阿部和俊・佐藤哲夫『ジオグラフィー入門』(古今書院 1996)を読む。
全34項目で大学の地理学の入門書となっている。全国の大学で人文地理学を担当している教員が1項目ずつ担当しており、観光や交通、都市、商業など、私の苦手な分野のオンパレードである。

中国を離れて海外に移住する中国系住民は、従来「華僑」と呼ばれてきた。しかし彼らの多くは、華僑の「僑」が意味する「僑居」(仮り住まい)すなわち海外出かせぎ者という意識はすでになく、居住社会に定着している。そのような意味で、彼ら自身、「華僑」と呼ばれることは好まず、今では「華人」という呼び方が定着している。

『ダークルーム』

近藤史恵『ダークルーム』(角川文庫 2012)を読む。
表題作の他、7つの短編ミステリーが収録されている。大掛かりな謎やどんでん返しはないのだが、同性愛や不倫、不貞など、人の心の隙間をテーマにしており、読者を飽きさせることがなかった。

『どんな国かな』

松村亮一監修『どんな国かな:世界の友だちが書いた自分の国』(古金書院 1992)を読む。
世界30カ国で暮らす14、5歳の生徒たちが自分の国の政治や社会、農業や工業について書いたレポートがまとめられている。現地での生活する子どもの視点で学校の勉強やスポーツなど分かりやすい題材で、気軽に読むことができる。著者の松村氏は執筆当時、山口県高等学校社会科研究会地理部長を務めており、世界地誌の副教材として作ったのであろうか。