本日の東京新聞朝刊に昨日の台湾南東部の地震の被害が報じられていた。
これは決して日本とは無縁の海外の話ではない。日本と同じく、台湾もフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む狭まる境界近くの弧状列島となっている。今回の震源である台湾南東部はプレートの境界のすぐ近くにある。日本の東海、四国、九州沖にある南海トラフと直結する問題であり、今後の海溝の観測が重要となってくる。
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中華人民共和国と中華民国
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「ヒマラヤ越えの鉄道!?」
本日の東京新聞夕刊にヒマラヤを越えて中国チベット自治区とネパールの首都カトマンズを繋ぐ鉄道計画が報じられていた。正直カトマンズまで鉄道路線を敷いたところで、飛行機の方が圧倒的に利便性が高く、観光客は限られるであろう。一帯一路経済圏を拡大しようとする中国側の物流網の整備という思惑が強く働いているのであろう。
むしろ、私が気になったのが今も隆起が続くヒマラヤ山脈で、線路を敷くが可能なのかという疑問である。ネットで調べたところ、以下のような計測結果があるとのこと。
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計測方法でばらつきはあるものの、およそ100年間で1m近く隆起していることが分かる。ヒマラヤ山脈は、約4000万年前に、インドプレートに乗っかってアフリカ大陸から切り離されたインド半島が、ユーラシアプレートに衝突して隆起した山脈である。そして現在もインドプレートは、インド洋南部の海嶺の動きによってユーラシアプレートに圧力をかけ続けている。これほど成長著しい山脈にトンネルや鉄橋を建設するのは極めて危険である。
また、地球温暖化によりヒマラヤ山脈の万年雪や氷河が溶け始めている。授業中にも紹介したパキスタンでのインダス川の氾濫の要因にヒマラヤ山脈の気温上昇が挙げられている。地震だけでなく、温暖化の2つの危険があり、ヒマラヤ越えの鉄道建設は「無謀」と言わざるを得ない。