『これからどうなる! 介護と医療』

いよいよ試験まで4日となった。ここしばらくテスト問題づくりとスキー宿泊研修でばたばたしていたので、最後の追い込みを掛けていきたい。

小池晃『これからどうなる! 介護と医療』(新日本出版社 2001)を読む。
著者は参議院議員で、日本共産党で政策委員長も務める「痛みの政治とたたかうドクター」である。
介護保険のポイントを整理しようとして手に取ったところ、法理念や細かい制度の解説だけの参考書よりも、法改正の背景にまで触れていて分かりやすかった。文章も読みやすいのだが、批判本の方が論点をまとまっているというのは何とも皮肉である。ここ数年の介護保険や医療制度改革は「自立や選択」といった美名の元に民営化を性急に推し進めるあまり、特に低所得者層の切り捨てにつながっている、と小池氏は怒りをぶつける。小池氏は社会保障の元々の出発点である所得再配分機能を生かし、行政の責任による福祉サービスの展開を主張する。2000年改正の社会福祉法は営利企業の福祉参入を促す悪法であり、介護保険の要である介護認定を介護支援専門員に丸投げすることで福祉そのものを市場の原理に放り込もうとする自民・公明の与党に対して、きちんと批判を展開している。

□ 小池晃 日本共産党参議院議員 公式サイト □

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