酒井あゆみ『売る男、買う女』(新潮社 2006)を読む。
著者の酒井さんは元風俗女でヘルスやソープランド、SM、AVまで経験したノンフィクション作家である。まさに裸と裸の付き合いが迫られる風俗業界の男女の機微を著わした作品が多い。本作ではかなり怪しげな偏見が付きまとう、ゲイや女性を相手にした出張ホストで働く男性へのインタビューを試みる。
女性が男性に体を売ること以上に、男性が体を売るというのは単純に割り切ることが難しい仕事のようだ。ゲイの男性に舐められまくってお尻の穴を掘られたり、女性に金を払わせることに男性としてのプライドが邪魔したり、心身ともに擦り切れてしまうようである。
『売る男、買う女』
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