小笠原喜康『大学生のためのレポート・論文術』(講談社現代新書2002)を読む。
日大文理学部教育学科で教鞭を執る著者が、学部学生のために作っていたレポートや論文を書く時のルールや文献検索方法の小冊子を、本の形にまとめ直したものである。
元々日大の学生のための手引きなので、思考方法や真理追究といった、得てして形而上学的になりがちな論文術はすっぽりと省かれている。その代わりに、A4レポート用紙の余白の取り方や表紙の付け方、引用文の示し方、またレポート提出時の注意事項など、大学生の基本マナー集といった内容に紙幅が費やされている。
文章のまとめ方など、参考になるところが多かった。新書そのものが一つの論文形式になっており、これからの大学生に薦めたい一冊である。
『大学生のためのレポート・論文術』
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