『天文台日記』

石田五郎『天文台日記』(ちくま少年図書館,1972)を少しだけ読む。
極めて読みにくい文章であった。一応日記という体を取りながら、岡山天体物理観測所での日常生活と学問的な問題がごちゃごちゃに紹介される独りよがりな内容で、1ページ目から全く頭に入ってこなかった。

ただ、岡山県の観測所を「日本で最高の気象条件を選んで建てられた天文台」と評している一文だけ目に入った。確かに瀬戸内海式気候で、夏も冬も降水量が少ない地域である。特に岡山県降水量1mm未満の日数が全国第1位で「晴れの岡山」とも呼ばれている。観測所のある岡山県の年間降水量は1,190㎜で、長野県の902mmに次いで、日本で2番目に降水量が少ない県である。