「移民船難破59人死亡」

本日の東京新聞夕刊に、アフガニスタンやパキスタンからの移民を乗せた船が、イタリア沖で難破したとの記事が掲載されていた。授業でも触れたが、この10年近く、中東や北アフリカからの移民が働き口と安心な暮らしを求めてEUに不法に入国するケースが相次いでいる。特にアラブの春以降、激増したシリア難民の受け入れを巡って、EUを二分する大問題へと発展していった。

これに類似したニュースを、3学期末の授業の中で紹介した。本来は正規のルートで難民として保護されるべき人々が危険を犯してまで密入国しなければならない現状を放置する政治の方がおかしいのである。難民の問題は難民自身が問題なのではない。難民を産んでしまった国と、難民を受け入れない国の司法制度の問題として捉えていかなくてはならない。