「北ICBM発射成功 米韓に対抗」

本日の東京新聞朝刊に北朝鮮メディアが新型大陸間弾道弾(ICBM)の発射実験に成功したと報じたとの記事が掲載されていた。記事によると北朝鮮が発射したICBMは飛行距離は1万5000キロを超える可能性があり、米国全土を射程に入れることができる。また、北朝鮮は核弾頭を数十発保有しているといわれ、金正恩総書記の「核には核で」とのセリフもあながち虚勢ではないことが伺われる。

ただし、冷静になって考えてみると、いったい北朝鮮に戦争を仕掛けて何のメリットがあるのかということである。戦争自体は数日で終わるかもしれないが、その後の復興支援や政権設立まで含めると、アフガニスタンやイラクに攻撃を仕掛けて泥沼の運営を強いられた米国の二の舞である。

北朝鮮の嫌がらせに過剰に反応することで利益を得るのは、日本や韓国に使えないミサイル迎撃システムを売りつける米国の軍需産業と、それにあやかる日本の防衛産業や政治家だけである。そんな関わるだけ無駄な北朝鮮の挑発は無視するしかない。一方で日中、日韓の絆を深める外交努力が必要である。幸い日韓関係は一時期に比べ修復に向かっている。中国とも100%とは行かないが、政治だけでなく企業や民間交流を含め、様々な交渉チャンネルと用意しておくことが大切だ。