「湾岸諸国の外国人労働者 失職 自宅待機 差別懸念」

今年度より2年生理系の地理Aと世界史Aを担当することになりました。
本来なら来週より授業が始まるのですが、新型コロナウイルス感染拡大による臨時休校のため、皆さんにお会いすることができません。

対面での「授業」は出来なくても、自宅での「学習」は様々なツールを用いて可能です。少し模索してみたいと思います。とりあえずは、新聞記事から地理・世界史に関する記事を拾ってみたいと思います。休校中は週に3回ほど記事をアップしていきますのでご覧ください。

本日の東京新聞に朝刊より
アラビア湾に面している産油国の「湾岸協力会議」を構成するアラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビアの6ヵ国で働いている外国人労働者の待遇が悪化しているとの記事である。
今後地理の授業の中でも扱っていくが、世界の国別人口の1位と2位の中国とインドの両国は国内だけでは就労の場が少ないので、ビジネスチャンスを求めて世界中に移住している。そうした両国の労働者は、それぞれ「華僑」「印僑」と呼ばれている。特に「印僑」の人々は、マレーシアやシンガポール、中東諸国、アフリカ東海岸諸国など、インド洋に面した国で、生活の拠点を築いている。

記事によると、排外主義的な雰囲気が高まっているようで、パキスタンやバングラデシュを含めた南アジアの人たちは失職や自宅待機などの憂き目にあっている。しかし、故国に帰っても、彼らに生活の保証はない。さりとて原油価格も大きく暴落しているので、中東諸国にいて働き口は少ない。

2020年1月には原油価格1バレル60ドル近くあったのが、2020年4月現在は23バレルと半分以下となっている。ちなみに1バレルとは原油159リットルを示す単位である。

学校再開も同様だが、もう少し見通しが立てば、全産業が動き出すタイミングを図ることができるのだが、「一寸先は闇」という昨今の状況では、人々のマインドが落ち込んでしまうのも致し方ない。そうした中でも人権や平和といった確固たる視座を忘れずにいたい。