上の子と一緒に、佐藤健・土屋太鳳主演、瀬々敬久『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(2017 松竹)を観に行った。
どうせ『余命1ヶ月の花嫁』(2009 東宝)と同じ流れだろう、娘が見たいというのだから得点を稼いでおこう、といった気持ちで映画館の席に座った。
前半は、「もう少し二人の恋愛の場面で尺を使ったほうがいいのに」とか、「発病の流れがいかにもテレビドラマ風でいただけないなあ」とか批判的に見ていたのに、後半に入ってからは一転、主演の佐藤健さんと土屋太鳳さんの演技にめりめりと引き込まれていった。久しぶりに俳優の目線や表情に魅せられた映画であった。テレビドラマを全くといっていいほど見ないので、最後のエンドロールのところで主演の俳優の名前を知ったというのも良かったのかもしれない。
最後は幾度か涙が溢れてきたのだが、隣に座っている娘に見つからないように誤魔化すのに必死だった。娘と二人きりで映画館に行くというのは人生のほんの短い期間の幸福かもしれない。大事にしたい。