『この世界の片隅に』

第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、こうの史代『この世界の片隅に』(双葉社 2009)を読む。
先月増刷(2016年12月第16刷)されたばかりの新刊である。全3巻を一気に読み終えた。
2007年から2009年にかけて『漫画アクション』に連載された漫画である。原爆投下前後の広島・呉で平凡ながらも健気に生きる北條すずの生活が描かれる。特に意図的に感動を催すような場面はないのだが、読み終えた後にじわじわと心の底から感動が沸き起こってきた。誰かに薦めるというよりも、これからも心の中で密かに大切にしたい作品である。

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